スマホ認知症は本当?正式な病名か、認知機能への影響と予防策を2026年最新研究で徹底解説

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スマホ認知症は本当?正式な病名か、認知機能への影響と予防策を2026年最新研究で徹底解説
スマホ認知症は本当?正式な病名か、認知機能への影響と予防策を2026年最新研究で徹底解説
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🎵 スマホ認知症は本当?正式な病名か、認知機能への影響と予防策を2026年最新研究で徹底解説

スマートフォンを使う時間が長くなってから、人の名前がすぐに出てこない、何を取りに来たのか忘れる、仕事や勉強に集中できないと感じることはないだろうか。こうした物忘れや集中力の低下を説明する言葉として広がっているのが「スマホ認知症」だ。2025年にはテレビ番組でも取り上げられ、スマホの過剰使用と脳の働きとの関係に関心が集まった。 (あわせて読みたい:【ゲームクリエイターの顔】野田ゲーとは?自作ゲームからAIゲーム開発まで)

ただし、最初に押さえておきたいのは、スマホ認知症は正式な医学的診断名ではなく、スマートフォンの使用によって認知症が直接引き起こされると証明されたわけでもないという点だ。一方、2026年までに公表された研究では、スマホの通知による注意の中断や、デジタル機器の使い方と認知機能との関連が報告されている。単なる使い過ぎの問題として片付けられない側面もある。

この記事では、スマホ認知症の医学的な位置づけ、認知機能に影響する仕組み、MCIや若年性認知症との違い、2026年の最新研究、予防・改善方法、医療機関を受診する目安までを整理する。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】

  • 正式な病名ではない:スマホ認知症は通称であり、認知症の医学的な診断基準に定められた疾患名ではない。
  • 認知機能への影響は研究されている:通知による注意力の低下や、スマホの頻繁な確認による作業の中断などが報告されている。ただし、スマホが認知症を直接引き起こすという証拠は確立していない。
  • MCIや認知症との区別が必要:生活習慣を見直しても物忘れが続く場合や、仕事・家事などに支障が出る場合は医療機関への相談が必要。

【まず結論】スマホ認知症は正式な病名?スマホの使い過ぎで本当に認知症になるのか

スマホ認知症は医学的に認められた診断名ではない

スマホ認知症は、スマートフォンやタブレットなどのデジタル機器を過剰に使用する生活によって、物忘れや集中力の低下などが気になる状態を表す通称だ。

アルツハイマー型認知症や血管性認知症のように、医学的な診断基準や独立した疾患概念が確立されているわけではない。日本の認知症診療で使われる標準的な診断名でもない。

2025年7月2日放送のTBS系「ひるおび」では、金町駅前脳神経内科の内野勝行院長がスマホ認知症を取り上げ、正式な病名ではないことを説明した。スマホなどのデジタル機器の使い過ぎに伴う認知機能の不調を指す言葉として紹介されている。

つまり、スマホ認知症という言葉を聞いたからといって、医学的に認知症と診断されたことにはならない。物忘れの背景には、睡眠不足、ストレス、うつ状態、薬の副作用、MCI、脳の病気など、複数の可能性がある。

スマホを使い過ぎると認知症になるのか

現時点で、スマートフォンを長時間使用すること自体がアルツハイマー型認知症などを直接引き起こすと証明されたわけではない。

ただし、スマホの使い方によっては、注意力、情報処理、記憶の定着、睡眠などに影響する可能性がある。特に、通知が頻繁に届く環境で複数の作業を切り替え続ける生活は、目の前の作業に集中する機会を減らしてしまう。

ここで区別したいのは、一時的に情報を思い出しにくくなることと、脳の病気によって認知機能が持続的に低下することは別の現象だという点である。

スマホを控えて睡眠や生活リズムを整えることで不調が軽減するケースは考えられるが、それだけで認知症やMCIではないと判断することはできない。

「スマホ認知症予備軍は6人に1人」という情報の注意点

2025年のTBS報道では、日本人の約6人に1人がスマホ認知症予備軍という話題や、1000万〜2000万人という推計が紹介された。

しかし、この人数は番組内で医師が示した可能性のある人数であり、国が実施した全国規模の疫学調査によって確定した患者数ではない。スマホ認知症自体に統一された診断基準がない以上、この数字を日本国内の患者数として扱うことは適切ではない。

2026年10月現在も、スマホ認知症という独立した疾患の有病率や、スマホ使用によって認知症になる人の割合を示す確立した全国統計は確認できない。

スマホ認知症の当時の様子・関連報道写真
【検証資料 1】スマホ認知症の当時の様子・関連報道写真(出典:Yahoo!ニュース)

【原因と仕組み】スマホの使い過ぎが記憶力・集中力に影響する4つの理由

スマホ認知症と呼ばれる不調を理解するには、スマートフォンが脳の認知機能にどのような負荷を与えるのかを考える必要がある。

1.情報を受け取り続けることで注意が分散する

スマートフォンにはニュース、SNS、動画、メッセージ、広告など、絶え間なく新しい情報が流れ込む。

脳は、入ってきた情報をすべて同じように処理しているわけではない。必要な情報に注意を向け、不要な情報を選別しながら、目の前の作業を進めている。

ところが、短時間で何度もアプリを切り替えたり、通知を確認したりすると、そのたびに注意を向け直す必要が生じる。結果として、読書や会話、仕事などの内容を十分に理解したり、記憶に定着させたりすることが難しくなる可能性がある。

2.通知による注意の中断と認知的負荷

2026年に学術誌「Computers in Human Behavior」に掲載された研究「Attention hijacked: How social media notifications disrupt cognitive processing」は、SNSの通知が認知処理に与える影響を調べたものだ。

研究では、大学生180人を対象に、スマートフォンの通知を模した刺激を提示しながらストループ課題を実施した。その結果、通知によって情報処理速度が一時的に低下し、その影響は約7秒間続くことが示された。

また、影響の大きさには通知の本人にとっての重要性や、日常的な通知量、スマートフォンを確認する頻度が関係していた。単純な使用時間だけではなく、どれだけ頻繁にスマホとの接触を繰り返しているかも重要な要素として示された。

ただし、この研究は大学生を対象とした実験であり、7秒間の処理速度低下が認知症につながることを示したものではない。確認できるのは、通知がその瞬間の注意や作業効率を妨げる可能性である。

3.記憶をスマホに任せることで情報を覚える機会が減る

電話番号、予定、道順、買い物リスト、知りたい言葉の意味など、以前は自分で覚えたり考えたりしていた情報を、現在はスマートフォンに保存しておける。

これは便利な機能だが、情報を覚える作業を外部の道具に任せることには、認知科学で「認知的オフローディング」と呼ばれる側面がある。

認知的オフローディングそのものは悪いことではない。カレンダーやメモを活用することは、複雑な予定を管理するうえで合理的な方法だ。

一方、情報を理解したり、自分の言葉で整理したり、思い出したりする機会まで減ってしまえば、記憶を使う場面も少なくなる。スマホに保存した情報を、実際に理解している情報と混同しないことが大切だ。

4.夜間のスマホ使用による睡眠不足

寝る直前までSNSや動画を見ていると、就寝時間が遅くなったり、通知で睡眠が中断されたりすることがある。

睡眠は記憶の整理や定着、翌日の注意力を保つために欠かせない。睡眠不足が続けば、物忘れ、判断力の低下、集中力の低下などが起こりやすくなる。

厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」も、睡眠不足が長期化すると慢性的な眠気や認知パフォーマンスの低下につながると説明している。

ここで注意したいのは、スマホの光だけを原因と決めつけないことだ。睡眠時間の不足、睡眠の質、生活リズム、睡眠障害などを総合的に考える必要がある。

【症状と見分け方】スマホによる物忘れ・MCI・認知症は何が違う?

スマホ認知症という言葉で検索する人が最も気になるのは、自分の物忘れが単なる生活習慣の問題なのか、それとも医療機関で調べるべき症状なのかという点だろう。

判断するときに重要なのは、忘れた内容だけでなく、症状が続いている期間、本人の自覚、日常生活への影響、以前と比べた変化である。

スマホ使用に伴う不調で見られる症状

スマホの頻繁な確認や情報の切り替えが多い生活では、次のような不調を自覚することがある。

  • 人や物の名前がすぐに出てこない。
  • 何かを取りに行ったのに、目的を忘れてしまう。
  • 文章を読んでも内容が頭に入らない。
  • 会話中に別のことが気になり、話の流れを見失う。
  • 簡単な作業でも集中力が続かない。
  • スマホを見ていた時間は長いのに、何を見たのか思い出せない。
  • 就寝時間が遅くなり、翌日に眠気や疲労を感じる。

ただし、これらはスマホ認知症に特有の症状ではない。睡眠不足、疲労、ストレス、うつ状態などでも起こり得るため、症状だけで原因を特定することはできない。

加齢による物忘れ・MCI・認知症の比較

国立長寿医療研究センターの認知症Q&Aでは、加齢による物忘れと認知症による物忘れについて、体験の一部を忘れるのか、体験そのものを忘れてしまうのかという違いが説明されている。

それぞれの特徴を整理すると、次のようになる。

状態・概念主な特徴日常生活への影響判断のポイント
スマホ使用に伴う認知的不調注意散漫、集中力低下、情報を思い出しにくい作業効率や学習効率が落ちることがある通知や睡眠、使用習慣との関係を振り返る
加齢による物忘れ体験した出来事の一部を忘れる基本的に大きな支障はない手がかりがあれば思い出せることが多い
MCI(軽度認知障害)記憶力や注意力などが以前より低下する日常生活はおおむね自立している本人や家族が変化に気づくことがある
認知症記憶、判断、理解、見当識などの低下仕事、家事、金銭管理などに支障が出る以前できていた生活上の行動が難しくなる

この比較は一般的な特徴を整理したもので、個人の状態を診断するものではない。認知症の初期には本人が物忘れを自覚している場合もあり、本人の自覚だけで判断することもできない。

MCIは認知症と同じではない

MCIは「Mild Cognitive Impairment」の略で、日本語では軽度認知障害という。

認知機能が健康な状態と認知症の中間に位置する状態であり、記憶力や注意力などの低下が認められるものの、日常生活の多くは自立して行えることが特徴だ。

国立長寿医療研究センターによると、MCIは必ずしも認知症に進行するわけではなく、運動や食生活などの対策によって認知機能が正常な状態に戻る可能性もある。

したがって、MCIと診断されたからといって、将来必ず認知症になると考える必要はない。一方で、放置せず、定期的に状態を確認して生活習慣を見直すことが重要になる。

スマホ認知症の活動歴およびメディア掲載記録
【検証資料 2】スマホ認知症の活動歴およびメディア掲載記録(出典:日テレNEWS NNN / Yahoo!ニュース)

【若年性認知症との関係】若い人の物忘れはスマホのせいとは限らない

スマホ認知症という言葉が注目される理由の一つに、20代や30代などの若い世代でも物忘れや集中力低下を自覚する人がいることが挙げられる。

しかし、若い人の物忘れをすべてスマホの使い過ぎで説明することはできない。65歳未満で発症する認知症は若年性認知症と呼ばれ、若い世代でも脳の病気によって認知機能が低下する場合がある。

若年性認知症の初期症状

国立精神・神経医療研究センターの「こころの情報サイト」では、若年性認知症について、仕事や家事、趣味などの日常活動に影響する認知機能の変化が紹介されている。

特に注意したい症状は次のとおりだ。

  • 仕事のミスが増える:以前は問題なくできていた業務の段取りや判断が難しくなる。
  • 同じ質問を繰り返す:直前に聞いたことや話したことを何度も忘れる。
  • 約束や予定を忘れる:日時や場所を間違えることが増える。
  • 慣れた場所で迷う:普段利用している道や施設で方向が分からなくなる。
  • 金銭管理が難しくなる:支払い、貯金の出し入れ、手続きなどが以前より困難になる。
  • 性格や行動が変化する:怒りっぽくなる、意欲が低下する、社会的な判断が難しくなる。

若年性認知症はアルツハイマー型認知症だけでなく、脳血管性認知症や前頭側頭型認知症など、複数の疾患によって生じる。

特に前頭側頭型認知症では、初期に記憶障害よりも性格や行動の変化、言葉の障害などが目立つ場合がある。

スマホによる不調と若年性認知症を見分けるポイント

スマホによる注意力の低下では、通知を減らしたり、作業環境を整えたり、睡眠時間を確保したりすることで不調が軽くなる可能性がある。

一方、若年性認知症では、以前できていた仕事や家事、金銭管理などの能力が持続的に低下し、生活上の問題が広がっていくことがある。

ただし、スマホの使用を減らして症状が改善しなかったから認知症、改善したから認知症ではない、と単純に判定することはできない。

年齢が若いことを理由に認知症を除外せず、以前と比べて明らかな変化が続く場合は、専門医に相談することが大切だ。

【予防・改善対策】スマホ認知症が気になる人が今日からできる7つの習慣

スマホによる注意の分散や睡眠不足が気になる場合は、スマートフォンを完全に手放す必要はない。大切なのは、使う時間だけでなく、使い方と生活全体を見直すことだ。

1.不要な通知をオフにする

最初に取り組みたいのが、スマートフォンの通知設定だ。

SNS、ニュース、ショッピングアプリ、ゲームなど、すぐに確認する必要がない通知を停止するだけでも、作業中に注意を奪われる機会を減らせる。

電話や緊急連絡など必要な通知は残し、それ以外は決まった時間にまとめて確認する方法がおすすめだ。

2.スマホを見る時間と回数を決める

使用時間を減らすことも大切だが、頻繁にスマホを確認する習慣にも目を向けたい。

例えば、仕事中は1時間ごとに確認する、食事中はスマホを別の場所に置く、SNSを見る時間を朝と夜に限定するなど、あらかじめルールを作っておく。

スクリーンタイムやデジタルウェルビーイング機能を使えば、アプリごとの利用状況を把握しやすい。

3.寝る前のスマホ使用を減らす

睡眠不足は集中力や記憶力に影響するため、夜間のスマホ使用を見直すことは重要だ。

就寝前には動画やSNSの閲覧を切り上げ、通知を停止する。スマホをベッドから離れた場所に置き、目覚まし時計を別に用意する方法もある。

夜更かしが習慣になっている場合は、起床時間を一定にすることから始めるとよい。

4.スマホに頼り切らず、自分で考えて記憶する

スマホのメモやカレンダーは便利な道具だが、情報を保存しただけで理解したつもりにならないことも大切だ。

読んだ内容を自分の言葉で説明する、会話の内容を後から思い出す、買い物リストを作る前に必要なものを考えるなど、記憶を使う機会を日常生活に取り入れてみよう。

スマホを使わないこと自体が認知症予防になると証明されているわけではないが、情報を理解し、整理し、思い出す習慣は、認知活動を保つうえで役立つ。

5.ウォーキングなどの運動習慣を取り入れる

運動は認知症予防の観点からも重要な生活習慣の一つだ。

国立長寿医療研究センターは、定期的な運動習慣、バランスのよい食事、社会活動への参加、人との交流、外出などを組み合わせることが認知症リスクの低減につながると紹介している。

まずは散歩や軽い体操など、継続できる活動から始めるとよい。運動習慣がない人は、無理のない範囲で日常の歩行時間を増やす方法もある。

6.人との会話や社会参加を増やす

SNSで大量の情報を受け取ることと、実際に人と会話することは同じではない。

対面での会話では、相手の話を聞き、内容を理解し、自分の考えをまとめて返答する必要がある。こうした活動は、日常的に認知機能を使う機会になる。

家族や友人との会話、趣味のサークル、地域活動、ボランティアなど、スマホ以外の人とのつながりを増やすことも意識したい。

7.食事や生活習慣病の管理を続ける

認知機能を守るためには、スマートフォンの使い方だけでなく、血圧、血糖値、体重、聴力などにも目を向ける必要がある。

国立長寿医療研究センターは、高血圧、肥満、糖尿病、喫煙、難聴、社会的孤立などを認知症のリスクに関わる要因として挙げている。

特定の食品やサプリメントだけで認知症を防げるという考え方には注意し、栄養バランスのよい食事、十分な睡眠、運動、持病の管理を組み合わせることが基本になる。

2026年の最新研究が示す認知症予防の方向性

2026年10月19日、国立長寿医療研究センターは、MCIの人を対象とした多因子介入の研究成果を発表した。

研究では、J-MINT研究の参加者269人を対象に、アルツハイマー病に関連する4種類の血液バイオマーカーを分析。MCIの人を異なる特徴を持つ2つのグループに分類し、18カ月間の介入効果を比較した。

その結果、血液バイオマーカーの状態がより悪いグループでは、運動、栄養、認知トレーニングなどを組み合わせた多因子介入によって、認知機能の改善が有意に認められた。

この研究は、スマホの使用時間を減らすだけで認知症を予防できるという話ではない。むしろ、認知機能の維持には、運動、栄養、認知活動、生活習慣病の管理などを総合的に考える必要があることを示す研究成果だ。

スマホ認知症に関する近況・インタビュー報道記録
【検証資料 3】スマホ認知症に関する近況・インタビュー報道記録(出典:Yahoo!ニュース)

【受診の目安と検査】何科に行く?HDS-R・MoCA-Jで認知機能を調べる方法

スマホの使用習慣を見直しても物忘れが続く場合や、仕事・家事・金銭管理などに影響が出ている場合は、自己判断で様子を見続けないことが重要だ。

医療機関を受診したほうがよい症状

次のような変化が複数見られる場合は、認知機能の評価を受けることを検討したい。

  • 同じことを何度も質問したり、話したりする。
  • 直前に食べた食事や行ったこと自体を忘れる。
  • 約束や予定を繰り返し忘れる。
  • 慣れた道で迷うようになる。
  • 買い物や金銭管理、服薬管理が難しくなる。
  • 仕事や家事の段取りが以前より明らかに悪くなる。
  • 家族や同僚から、以前と様子が違うと指摘される。

特に、症状が徐々に進行している場合や、本人だけでなく周囲の人も変化に気づいている場合は、早めの受診が望ましい。

突然の意識の混乱、急な言葉の出にくさ、片側の手足の麻痺などが現れた場合は、認知症の問題と決めつけず、脳卒中などの緊急疾患を考えて119番通報する必要がある。

受診するなら何科?もの忘れ外来が第一候補

認知機能の低下が気になる場合、相談先として考えられるのは次の診療科だ。

  • もの忘れ外来:記憶力や認知機能の低下を専門的に評価する。
  • 脳神経内科:アルツハイマー型認知症や脳血管性認知症など、脳や神経の病気を調べる。
  • 精神科:うつ病や不安障害など、精神的な原因による認知機能の変化も含めて評価する。
  • 老年内科・老年病科:加齢に伴う複数の健康問題を総合的に診察する。
  • かかりつけ医:最初の相談窓口として、必要に応じて専門医を紹介してもらう。

国立長寿医療研究センターのQ&Aでも、もの忘れ外来、脳神経内科、精神科、老年内科などが受診先として紹介されている。かかりつけ医がいる場合は、最初に相談して紹介を受ける方法もある。

HDS-Rとは?改訂長谷川式認知症スケール

HDS-Rは、認知機能を簡易的に調べるための検査で、日本の医療現場で広く利用されている。

年齢や日時、場所の見当識、単語の記憶と再生、計算、数字の逆唱など、9項目で構成され、合計30点満点となる。

日本老年医学会の資料では、20点以下が認知症疑いの目安として紹介されている。ただし、20点以下だから認知症と確定するわけではない。

MoCA-Jとは?MCIの早期発見に使われる検査

MoCA-Jは、Montreal Cognitive Assessmentの日本語版で、軽度認知障害をスクリーニングするために用いられる認知機能検査だ。

記憶だけでなく、注意力、視空間認知、遂行機能、言語、抽象的思考、見当識などを幅広く評価する。

日本老年医学会の資料では、MoCAの25点以下がMCIを疑う目安として示されている。HDS-Rが認知症のスクリーニングに使われるのに対し、MoCA-JはMCIのような軽度の認知機能低下を捉えることを重視している。

いずれもスクリーニング検査であり、点数だけで診断を確定することはできない。年齢や教育歴、体調なども考慮し、必要に応じて血液検査やCT・MRIなどの画像検査を組み合わせて評価する。

受診前に準備しておきたいこと

診察を受ける際は、単に「最近物忘れが増えた」と伝えるだけでなく、具体的な変化を整理しておくと役立つ。

  • いつ頃から物忘れや集中力の低下が始まったか。
  • どのような場面で忘れることが多いか。
  • 仕事や家事、金銭管理などに影響が出ているか。
  • 睡眠時間やスマートフォンの使用状況はどうか。
  • 服用している薬や、過去の病気はあるか。
  • 家族や周囲の人が気づいた変化はあるか。

国立長寿医療研究センターも、初診時には症状が始まった時期、困っている内容、受診の目的などを医師に伝えることを勧めている。

本人がうまく説明できない場合は、家族が日常生活の変化をメモして持参する方法もある。

【2026年最新研究の総括】スマホと認知機能について分かっていること・分かっていないこと

スマホ認知症を正しく理解するためには、スマートフォンの使用が認知機能に与える影響を調べた研究を、異なる結果も含めて確認する必要がある。

2025年の大規模メタ分析ではデジタル技術の利用と良好な認知機能に関連

2025年4月14日、学術誌「Nature Human Behaviour」に、デジタル技術の利用と認知機能の加齢に関するメタ分析が掲載された。

この研究では、50歳以上の成人を対象とする136本の研究を検討し、そのうち57本の研究について統計的な統合分析を行った。対象となった人数は合計411,430人に及ぶ。

分析では、デジタル技術の利用が認知機能障害の発生率の低さと関連し、認知機能低下の進行率も低いことが示された。

認知機能障害についてはオッズ比0.42、認知機能低下についてはハザード比0.74という結果だった。

ただし、ここで調べられたのはスマートフォンだけではなく、幅広いデジタル技術の利用である。研究も観察研究を中心とした分析であり、デジタル機器を使えば認知症を予防できると因果関係まで証明したものではない。

この結果から読み取れるのは、デジタル技術が一律に脳に悪いという考え方には無理があるということだ。情報検索、学習、社会交流など、使い方によっては認知活動を支える可能性もある。

スマホが近くにあるだけで脳の働きが低下するのか

2024年には、スマートフォンが近くにあるだけで認知能力が低下するという「Brain Drain Effect(脳の流出効果)」を検証したメタ分析も公表された。

56研究、合計7,093人を対象にした分析では、ワーキングメモリへの悪影響を示す統計的な結果が確認された一方、その他の認知機能では一貫した影響が確認されなかった。

研究間の方法の違いや検出力の問題も指摘されており、スマホが机の上に置かれているだけで脳全体の働きが大幅に低下する、といった単純な説明は支持されていない。

2026年時点での科学的な整理

現在までの研究を整理すると、次のような区別が必要になる。

  • 研究で確認されていること:通知による一時的な注意の中断、スマホの確認頻度と作業効率の関係、睡眠不足による認知パフォーマンスへの影響。
  • 研究が示唆していること:デジタル技術の利用方法によっては認知活動を支え、認知機能の維持に役立つ可能性がある。
  • まだ証明されていないこと:スマホを長時間使用するとアルツハイマー型認知症になる、スマホを使わなければ認知症にならない、という直接的な因果関係。

スマホ認知症をめぐる議論では、スマートフォンの使用時間だけを問題にするのではなく、通知の頻度、利用目的、睡眠、運動、人との交流、健康状態まで含めて評価する必要がある。

【スマホ認知症に関するよくある質問(FAQ)】

Q1:スマホ認知症は正式な病名ですか?
A1:いいえ。医学的に確立された正式な診断名ではなく、スマートフォンの過剰使用に伴う物忘れや集中力低下などを表す通称です。

Q2:スマホの使い過ぎで本当に認知症になりますか?
A2:スマホの使用が認知症を直接引き起こすという因果関係は証明されていません。ただし、通知による注意の分散や睡眠不足などが認知機能に影響する可能性は研究されています。

Q3:スマホ認知症は治りますか?
A3:スマホ認知症という正式な疾患があるわけではないため、一律の治療法はありません。スマホ使用に伴う一時的な不調であれば、通知を減らす、睡眠を確保する、生活習慣を整えることで軽減する可能性があります。症状が続く場合は医療機関で原因を調べてください。

Q4:スマホ認知症は何歳から発症しますか?
A4:正式な病名ではないため、発症年齢という医学的な基準はありません。若い人でもスマホの使い方や睡眠不足によって集中力低下を自覚することはありますが、若年性認知症とは別に考える必要があります。

Q5:MCIとスマホ認知症の違いは何ですか?
A5:MCIは医学的に定義された軽度認知障害で、認知機能が以前より低下している一方、日常生活の多くは自立している状態です。スマホ認知症は通称であり、MCIのような医学的診断基準はありません。区別には専門的な評価が必要です。

Q6:認知症かもしれない場合は何科に行けばよいですか?
A6:もの忘れ外来、脳神経内科、精神科、老年内科などが相談先になります。かかりつけ医がいる場合は、まず相談して専門医を紹介してもらう方法もあります。

Q7:HDS-RとMoCA-Jは自分で受けられますか?
A7:医療機関などで実施される認知機能のスクリーニング検査です。検査の点数だけで認知症やMCIを確定することはできません。自己採点で判断せず、医師による評価を受けることが大切です。

まとめ:スマホを適切に使い、物忘れを軽視せず脳の健康を守る

スマホ認知症は正式な医学的病名ではなく、スマートフォンの使用が直接認知症を引き起こすという科学的証拠も確立されていない。

一方、2026年までの研究では、スマホの通知による注意の中断、頻繁な確認による作業効率への影響、睡眠不足と認知パフォーマンスの関係などが示されている。スマートフォンの使い方が日々の認知活動に関係することは、軽視できない問題だ。

大切なのは、スマホを悪者にすることではない。必要な情報を得たり、予定を管理したり、人と交流したりする道具として活用しながら、睡眠、運動、食事、会話、記憶を使う習慣をバランスよく保つことだ。

そして、物忘れが続く、仕事や家事に支障が出る、家族から以前と違うと指摘されるといった変化があれば、スマホの使い過ぎだと決めつけないことも重要になる。

認知症やMCIには早期発見と適切な対応が大切であり、スマホを控えるだけでは見つけられない病気もある。気になる症状が続く場合は、もの忘れ外来や脳神経内科などで相談し、自分の認知機能の状態を正しく把握することが、将来の健康を守る第一歩になる。 (あわせて読みたい:黒田隼之介とは何者?sumikaでの功績・死因の公表状況と2026年の現在を徹底解説) (出典: スマホ 認知 症(Yahoo!ニュース))

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